知らなかったじゃ済まされない登録商標の威力~その1~

専門性にとらわれず、お客様の期待以上のサービスを提供します!

社長「会社名を〇〇〇株式会社にしよう!」

専務「はい、では私が代理で登記手続きをしておきましょう。」

登記手続きが完了

専務「社長、無事会社設立を登記することができました。特に同じような名前の会社はありませんでした。」

社長「そうか、良かったな。では、この社名を取引書類、名刺、パンフレットなどに積極的に使っていこう!デザインはお前に任せる。」

登記手続きから数年後

専務「社長!いきなり結構有名な同業の△△△株式会社から商標権を侵害しているという警告状が来ました。当社が使用している〇〇〇が◎〇〇というサービスに似ているというのです。△△△株式会社は、◎〇〇というサービスをネット展開しているようです。」

社長「だから何だというんだ。当社は、〇〇〇株式会社という社名で登記済みだろ?〇〇〇は会社名からとっているんだろ。」

専務「私もよくわからないんです。ですが、警告状には、「商標権」を侵害していると書いてあるんです。」

社長「なんだ、その「商標権」というものは?」

専務「暫くお待ちください。ググってみます。」

(ネット検索)

専務「社長、概要が大体つかめました。商標権というものは登録商標についてのものであるようです。◎〇〇が登録商標であるということになります。確かに警告状に登録xxx号というものがありました。△△△株式会社は◎〇〇を登録商標として持っているということになります。」

社長「だから何だというんだ!うちはずっと〇〇〇株式会社という社名をずっと使っているんだろ!〇〇〇は会社名からとっているんだろ!さっきも言ったように登記もしてあるんだろ。」

専務「確かにそうですね。変ですね。」

社長「しかし、ほっておくわけにはいかないな。誰かに相談しよう。」

専務「そういえば、さっきネット検索をしたときに『特許事務所』のつくサイトが沢山ヒットしました。きっと特許事務所に行って話せばわかるんじゃないでしょうか?」

社長「お前はやっぱり俺の右腕だ。頼りになることを言うな。」

専務「じゃあ、特許事務所に相談に行って良いということですね。」

社長「俺が行くが、お前もついて来い。」

特許事務所に相談へ行ってみた

弁理士「ようこそお越しくださいました。」

社長「いやー。今まで特許事務所というものは知っていたが、こんなことで特許事務所に訪問することになるとは予想外のことだよ。」

弁理士「こんなことでと申しますと、どんなご相談なんでしょうか?」

社長<警告状を鞄から取り出して>「いきなりこんな物騒な書類がうちに来たんだよ。」

弁理士「あっ、警告状ですね。ちょっと拝見させていただけますか。これは珍しいものではありません。我々の世界では誰でも知っているものです。」

社長「おぉ、じゃあ、お任せできるということだね。」

弁理士「はい、お任せください。」

弁理士が警告状の内容を確認

弁理士「脅しのように聞こえてしまうかもしれませんが、この警告状に書いてある通り、簡単にいうと御社が使用している〇〇〇が△△△株式会社のサービス名である◎〇〇に似ているので御社は、〇〇〇の使用に関して注意してくださいというのです。

また、商標法第26条には、

第二十六条 商標権の効力は、次に掲げる商標(他の商標の一部となつているものを含む。)には、及ばない。
一 自己の肖像又は自己の氏名若しくは名称若しくは著名な雅号、芸名若しくは筆名若しくはこれらの著名な略称を普通に用いられる方法で表示する商標

という例外規定があります。

従いまして、「〇〇〇株式会社」という文字列そのものを普通に書類や名刺に使うことは良いのですが、例えば、〇〇〇の部分だけを抽出して用いたり、株式会社を付けても〇〇〇の部分を目立つように用いると、それは、△△△株式会社の登録商標◎〇〇の侵害となってしまいます
何かしらの方法により〇〇〇株式会社全体を普通にではなく商標的に用いることも侵害となってしまいます。」

社長「では、社名を変更する必要はないことになるかな?」

弁理士「はい、そういうことになります。ところで、御社にて使用している取引書類、名刺、パンフレットを拝見させていただけますか?それから御社の製品の外観がわかるような写真なども拝見させていただけますか?」

社長(専務に)「用意してくれ!」

専務「畏まりました。」

(数十分後)

専務「持って参りました。ご覧ください。」

弁理士「はい、では、拝見させていただきます。」

弁理士が取引書類などを調べる

社長「どうですか?さっき弁理士さんが言っていた〇〇〇の部分だけを抽出したものがご覧のように製品につけてあるんだが・・・」

弁理士「確かにそうですね。それから、パンフレットにもありますね。」

社長「じゃあ、どうすりゃいいんですか?」

弁理士「一言でいうと、これらを削除することです。
しかし、製品から〇〇〇がなくなったり、取引書類から〇〇〇が無くなってしまったら、御社の製品であることがわかり辛くなってしまいますね。
また、御社の製品を掲載したパンフレットであるのに、御社の製品であることが分からなくなってしまいますね。」

社長「重ねて聞くが、じゃあ、どうすりゃいいんですか?どうしようもないのかね?」

弁理士「例えばですが、製品の名称を変更すれば、侵害を回避することができます。
その場合、会社名と製品名が異なってきてしまいますが・・・。
また、会社名を〇〇〇株式会社のままにしても、パンフレットに○○〇を使用することを差し控えなければなりません。」

社長「結構厳しいようだな。もっといい方法はないのか?」

弁理士「製品名の他に社名も変更すれば両者揃いますが、その場合、今まで御社の社名に積みあがってきた信用を需要者が目に見ることができなくなってしまいます。
さっきの提案とどちらが良いか・・・」

「あとは、△△△株式会社から◎〇〇に関する使用許諾を貰えればよいのですが。交渉の余地はあります。
しかし、相手が強硬ならば、差止請求のための裁判を起こされる可能性がありますし、相手が損害を被っているのであれば、損害賠償請求のための裁判を起こされる可能性もあります。
双方のための裁判を起こされる可能性もあります。」

社長「どうして、会社設立の時から言ってくれなかったんだ!!!」

弁理士「そればかりは・・・。もっと早くお知り合いになっていればよかったのですが・・・。
それを未然に防ぐのが弁理士の責務でもあるのですが・・・。
私は、会社設立にかかわる司法書士さん、行政書士さんとネットワークを組んでいます。
いざというときなどのために弁護士さん、税理士さん、資金調達の達人ともネットワークを組んでいます。
新しい商標をデザインできるデザイナともネットワークを組んでいます。」

お問い合わせ

    • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • follow us in feedly

    いいね!を押して最新情報をGET!

    カテゴリー

    PAGE TOP